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塗装工事の下塗りの重要性|仕上がりと耐久性を左右する“見えない工程”の話

  • 執筆者の写真: 万事屋 群馬リフォーム
    万事屋 群馬リフォーム
  • 2025年12月9日
  • 読了時間: 5分

外壁や屋根の塗装工事というと、多くの方は「色を塗る工程」を思い浮かべます。しかし、実際の現場で最も重要であり、塗装の品質を大きく左右するのは、**中塗りや上塗りではなく“下塗り”**です。


下塗りは仕上がりには見えない工程であるため、手抜きをされても気づきにくい部分でもあります。だからこそ、施主が正しい知識を持っておくことが、良質な工事を受けるための大きな武器になります。


この記事では、プロの視点から下塗りがなぜ重要なのか、どんな種類があるのか、手抜きされてしまうと何が起こるのかをわかりやすく解説します。




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1. 下塗りとは?塗装の“土台づくり”を担う工程



下塗りは、上に塗る塗料をしっかり密着させるための役割を持つ、塗装工事の最初の塗り工程です。


外壁や屋根は紫外線・風雨・湿気などで劣化しています。そのまま上塗りをしても、


  • 密着せず剥がれる

  • ムラが出る

  • 色が定着しない



といったトラブルが起きます。


家を建てる時に、基礎がしっかりしていなければ家が傾いてしまうように、塗装工事でも下塗りが基礎の役割を果たします。


上質な塗装は、下塗りの精度で決まると言っても過言ではありません。




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2. 下塗りの役割を詳しく解説



では、下塗りにはどんな具体的な役割があるのでしょうか?主な役割は以下の3つです。



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① 接着剤の役割(密着性の向上)



下塗り材は、外壁と上塗り塗料の“接着剤”として機能します。

これがないと、


  • 数ヶ月で剥がれる

  • 手で触ると粉が付くチョーキングが再発する



など、劣化が早まってしまいます。



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② 劣化した下地を補強する



外壁は経年劣化により表面が弱くなっています。

下塗り材がその弱った部分を固め、上塗りに耐えられる強度に再生する役割があります。


特にチョーキングが起きている外壁には、下地を固めるための“シーラー”が欠かせません。



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③ 上塗りの発色と仕上がりを整える



下塗りには上塗りを均一に整える役割があります。

適切な下塗りを行うことで、


  • ムラのない仕上がり

  • 見た目の美しさ

  • 選んだ色がそのまま綺麗に表現される



といった効果が期待できます。




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3. 代表的な下塗り材の種類



外壁の素材や状態に合わせて下塗り材は使い分ける必要があります。

現場でよく使われる下塗り材は以下の通りです。



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① シーラー(浸透性)



劣化した部分に浸透して固めるタイプ。

外壁塗装で最も多く使用されます。


特徴:


  • 下地を強化

  • 粉が吹くチョーキング面に最適

  • 密着性が高まる




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② プライマー



外壁と上塗り塗料の密着力を強める目的の塗料。

金属部分、サイディング、屋根などに使われます。



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③ フィラー(厚塗りタイプ)



モルタル外壁のひび割れ(クラック)に対応する厚塗り型。

凹凸を埋め、平滑な表面を作る役割があります。



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④ バインダー



下地の吸い込みを防ぎ、上塗りの仕上がりを整えるタイプ。

劣化が軽度なケースで使用されることがあります。




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4. 下塗りが手抜きされると起こる3つのトラブル



残念ながら塗装業界では、工期短縮や材料節約のために

「下塗りを省略する」「塗布量を減らす」といった手抜きが行われることがあります。


下塗りを怠った場合に起こる典型的なトラブルは次の通りです。




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① 塗膜の剥がれ



下塗りがされていない、または不十分な場合、上塗りが外壁にしっかり付着しないため、1〜3年程度で剥がれが発生します。


特に


  • 南面(紫外線が強い)

  • 屋根(雨・熱のダメージが大きい)

    では剥がれが早く起こります。





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② 色ムラ・艶ムラ



塗料の吸い込みが均一にならないため、見た目の仕上がりにムラが出ます。

これは外観の美しさに直結するため、施主としては避けたいポイントです。




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③ 耐久性の大幅な低下



メーカーが想定する耐用年数(10年、15年など)は、

「適切な下塗りをした場合」という前提です。


下塗りを疎かにすると本来10年もつはずの塗装が、

わずか3〜5年で劣化するケースも珍しくありません。




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5. 下塗りの良し悪しを見極めるポイント



施主が工事の現場に常に立ち会うことは難しく、専門知識もない場合が多い中で、どのように下塗りを確認すればよいのでしょうか?


以下のポイントを押さえれば、手抜き工事のリスクを大きく減らせます。




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① 写真付きの施工報告書を受け取る



  • 下塗り

  • 中塗り

  • 上塗り



これらの工程写真がしっかり記録されていれば安心です。




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② 使用した下塗り材のメーカー名や種類を確認



「シーラーを使用しました」と曖昧な説明では不十分です。

どのメーカーの、何という製品なのかまで確認しましょう。




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③ 塗布量を守っているか



下塗りは塗る量が決まっています。

“ただ塗っただけ”ではなく、決められた量を塗らなければ効果を発揮しません。




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6. まとめ|下塗りは塗装工事の品質を左右する最重要工程



下塗りは仕上がると見えなくなる部分ですが、

塗装工事の寿命・仕上がり・美観を決める最も大切な工程です。


  • 外壁と上塗りを密着させる

  • 下地を整え補強する

  • 色を綺麗に表現する

  • 耐久性を大きく向上させる



これらの効果はすべて、下塗りが正しく行われてこそ発揮されます。


「どんな下塗りを使うのか」

「どのように施工しているのか」


この確認を怠らないことで、満足度の高い塗装工事が実現できます。


塗装工事を考えている方は、見積もりの段階で下塗りに関する説明が十分かどうかをチェックすることをおすすめします。

 
 
 

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